地獄

父親の癌も自宅治療になり、一安心となっていた。

19歳だった私は、パチンコ屋のお客さんとよく遊びに行っていた。

その中の1人が、凄くよくしてくれていて家に行ったりもしていた。

いつものように遊びに行くと、監禁状態にされ

婚姻届に印鑑を押すように強要された。

私は、家から一歩も出されず、その男の家族も家にいて見張られていた。

男は、酔っ払って帰ってきては、DVをしてきた。私は、いつも殴られて逃げ出す機会を伺っていた。

夜中、酔っ払って帰ってきたので逃げ出した。

お金もないけど、タクシーに乗り実家にはかえらず親戚の家へ。

実家には、やはりあの男がやってきて暴れている様子。警察を呼んでも、民事だからと帰っていく。

あの男と住んで?3ヶ月

実は情も湧いていた。

こんな私を好きになってくれたと

こんな私を好きになってくれる人は

この男しかいないと思い自分であの家に

帰った。

6ヶ月たった。妊娠した。

男は喜んだ。病院には行かせてくれた。

お腹がどんどん大きくなってもDVは止まらなかった。殺されると思い、何度も警察に相談したが、結婚したあんたが悪いと。なにかないと動けないと。言われた。

何かって、私が死なないと動かないという事だとわかった。

長い監禁と、情と、恐怖と、洗脳で私は逃げ出す事を諦めた。

陣痛がきたので病院に行った。

酒に酔った男は分娩室の外で大声をだしている。なかなか、赤ちゃんが降りてこず、陣痛促進剤を使ったが破水。

産婦人科の先生は、帝王切開をどうしてもしたくなかったらしい。理由は、あんな男とは別れた方がいい。だから、お腹には傷は入れたくないと。

しかし、破水したので緊急帝王切開で出産。

女の子だった。

可愛くて、くまのぷーさんのぬいぐるみ作ったりした。

退院後は、しばらく実家にいていいと言われたので実家に帰る事になった。

たまに、赤ちゃんを連れて男の元に帰る日もあり私が赤ちゃんを世話してるとヤキモチをやき

赤ちゃんを投げたりした。

赤ちゃんにさえ手を上げるのかと思い、すぐ実家に帰った。

実家に帰って1ヶ月がたつか経たないかといったときに、男の家に電話をかけると女がでた。

浮気をしているらしい。

すぐに赤ちゃんを親に預け、私はその現場に行き別れます!と告げタクシーに乗ろうとしたとき男は鎌を持って追いかけてきた。

殺されると思った時、今まで監視役だった男の

母親が後から男をはがいじめにし逃げなさい!と大きな声で叫んだ。

私は、タクシーで隣の街まで逃げた。

タクシーをおり、所持金は200円。

家に電話をし、赤ちゃんは後から引き取りに

行くから、それまで見ていて欲しいと連絡したら、親が赤ちゃんは男に渡した。

外で暴れられると父親が学校の先生を辞めないといけなくなるからという理由だった。

私は、それから死ぬ為に生きるようになった。